サイトへのアクセスが多く集まる要素として「サイトタイトル」や「記事タイトル」が重要です。タイトルと共にもう一つ重要なのが「スニペット」です。
ウェブ検索はキーワードで行います。検索したキーワードに合致したサイトを表示し、ユーザーの要求に応えることが検索エンジンの役割です。
検索結果は下の画像のように表示されます。
サイトや記事タイトルが一番上に、その下にURLが、そしてその下が「スニペット」というウェブページの概要を表示した部分です。
検索したユーザーはタイトルやスニペットを見て、そのページを見るかどうかを一瞬で判断します。
検索した結果の1位に掲載されたサイトであっても、タイトルやスニペットにより『自分が探している情報がこのサイトにあるかどうか』によって、アクセスしないこともあります。
またユーザーに応えて検索するプログラムである「Googlebot」も、検索されたキーワードに合致したサイトの判断は、やはり「タイトル」と「スニペット」によって行っています。
アクセスが集まるタイトルは、ここまでをまとめると、サイトや記事の内容を短い言葉で表現したものであることが必要と言えます。
次に、スニペットは「Googlebot」がページの内容から抽出しますが、自分で表示してほしい内容を指定することもできます。その方法が「metaタグ」による指定です。
<meta name=”description” content=”ここにスニペットに表示したい内容を記入”>
上のようなタグを<head>部に挿入します。
HTMLでサイトを作っている場合は「metaタグ」を自分で書き込みしますが、WordPressやブログシステムでは「metaタグ」は自動で書き込みされるようになっています。
通常は、ページに書かれている記事の最初の方 120文字ぐらいが表示されます。
WordPressでは <meta name=”description” に任意の文章を書込むことも出来ます。
プラグインのAll in One SEO Packをインストールすると、投稿画面で <meta name=”description” に自由に文章を作れます。
さてここまでは、ユーザーが行う「検索」に対して、タイトルやスニペットが重要であり、検索結果に影響するものだということを話してきましたが、次にタイトルをつける際にどのようなことをポイントにしたらよいかについてお伝えします。
サイトタイトルや記事タイトルのつけ方
サイトタイトルや記事タイトルをつける時の考え方は、共通する要素とサイトタイトル特有の考え方があります。
まず、どちらのタイトルにも共通する考え方を解説します。
記事タイトルのつけ方(サイトタイトルも同様)
文章のタイトルには何種類かのスタイルがあります。
- 小説など書籍のタイトル
- ビジネス文書のタイトル
- 新聞や雑誌などメディア文書のタイトル
ウェブサイトのタイトルや記事タイトルは以上の中で、新聞や雑誌などメディア文書のタイトルに最も近いと思います。
タイトルを見て次のようなことが伝わるタイトルです。
- 中味を読みたいと思う
- 何が書かれているか凡そタイトルだけで把握できる
- 中味を読むことによって得られる効果が把握できる
最近のハウツウ書籍には同じような傾向がありますが、小説やビジネス文書とはかなり異なるのがウェブサイトのタイトルです。
小説のタイトルは抽象的で、興味は持っても、何が書いてあるかまったく分からない、読んでみてのお楽しみ・・・的なタイトルが多いものです。
ウェブサイトはそのようなタイトルでは誰も読んでもらえません。
ウェブサイトで情報を探す人は、貴重な時間を使って情報を探しています。
“読んでみないと分からない”サイトは時間の無駄ですから、内容を把握できないようなタイトルでは、決してアクセスはありません。
ビジネス文書のタイトルは、小説のタイトルと比べると極めて具体的です。ところが、説明的すぎて“読んでみたい”と思わないタイトルが多いのではないでしょうか。
新聞や雑誌は、短時間で興味を持たせ読んでみたいと思わせるタイトルをつけています。記事タイトルを決める時に悩んだ時は、新聞をサラ―と流し読みしてみるのもいいと思います。
時間のある時にいろんなブログを見ていると“ひさしぶり”とか“春がきた”など、検索されることもないだろうな~と思うタイトルを見るたびに、残念な思いをしています。
サイトタイトルのつけ方
サイトタイトルは、基本的に記事タイトルと同じような考え方でつけるのですが、必ずしもサイトタイトルで検索されることを想定する必要の無いケースもあります。
そんな場合には、サイトタイトルはもっと自由に考えてよいと思います。
例えば“Amazon”を考えてみましょう。
今では知らない人がいないと言ってもよいビッグサイトですが、AmazonがIT企業として成長した戦略のひとつとしてロングテール戦略が上げられます。
ロングテールをwikipediaでは次のように説明しています。
「オフライン小売店」と呼ばれる従来型の店舗を構えた形態の販売店では、商品棚の容量や物流上の制限などで売上げ成績の良い売れ筋商品を主体に販売するよう努め、売れ筋以外の商品(死に筋商品)は店頭に並べられないことが多かった。しかし、アマゾン社などのオンライン小売店は、無店舗による人件費と店舗コストの削減に加えてITの利用による在庫の一元化やドロップシップの導入などによる物流コストの極小化を進めた結果、従来型の小売店の制約に縛られず、普通に考えれば年に1個、またはそれ以下しか売れないような商品まで顧客へ提供することで、店舗を構えていたのでは実現不可能な大きな販売機会の取り込みを可能にした。このようなITを駆使した新たな物品販売のビジネスモデルを説明する時に使われるのが「ロングテール」である。
つまり無店舗販売だからこそ、1年に1個しか売れない商品であっても、そのような商品が1万点あれば、1年間に1万個の売上を作ることが出来ます。
Amazonは、1年に1回しか検索されないようなマイナー商品のページを大量に作成しました。そして大量の売上をサイト立上げ間もない時期から達成したのです。
つまり・・・「Amazon」で検索される必要は無かったのです。
ロングテール戦略により、大量のページ、豊富なコンテンツを提供するサイトは、タイトル名での検索を期待する必要はありません。サイトタイトルは自由に決めてよいと思います。
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