クリック率の向上が期待されているリッチスニペット。
Googleは新しいツールを公開して、リッチスニペットの名称をリッチリザルトに変更しましたが、リッチスニペットの名称がまだ一般的なようですので、ここでは「リッチスニペット」のままにしています。
リッチスニペットは構造化データをマークアップするのですが、Search Console機能「データ ハイライター」で、簡単にマークアップできます。
リッチスニペットを作り出す構造化データとは
スニペットとリッチスニペットの違い
検索エンジンで知りたいことを検索すると
- 記事のタイトル
- 記事のURL
- 記事の概要
これらが表示されますが、リッチスニペットは更に情報が追加されます。
例えば
北海道札幌市に“おいしいと評判のパン屋さん”があります。
下の画像はそのパン屋さんに関連するキーワードで検索した結果です。
1位のサイトはこのパン屋さんの東京店のサイトです。
2位~4位が本店のサイトです。
1位と2位のサイトのスニペットには、リンクを貼ったキーワードのような言葉が並んでいます。
[調理パン · Hokuo|今月のフェア · フランスパン · 食卓パン · サンドイッチ]とか
[店舗情報一覧 · 商品情報 新商品 · 会社情報 · 北欧館スカンジナビアレストラン]
の部分です。
4位のサイトにはこのような言葉の表示はありません。
このキーワードのようなリンクを貼った部分をリッチスニペットと言います。
リッチスニペットが表示されていると、人の目はそちらに意識が移り興味を引く言葉があるとクリックする確率が増えます。
リッチスニペットが表示される仕組み
検索エンジンのクローラーは文章の意味までは理解していません。
検索結果の表示は、ユーザーが検索した文字列と合致すると思われる文字列を持っている文章データを、たくさんのデータベースから抽出して表示しているわけです。
検索結果を表示する際に、記事全文を表示することは出来ないので、スニペットとして
一部分を表示しているわけですが、サイト運営者から見た時に『表示してほしい情報』があります。
そのような情報が表示された方がアクセスされる確率も増える可能性があります。
そこでサイト運営者から見た時に表示してほしい情報を、検索エンジンに知らせるのが構造化データです。
構造化データとは
表示してほしい情報を検索エンジンに知らせると言っても、人間であればページの内容を読んでいくと『このページでは来週行われるイベントのお知らせが一番重要な情報だな』などと認識できますが、クローラーには認識できません。
そこで、クローラーに知らせる為の一定のルールに従った記述方法によって、記述されたデータを構造化データと言います。
一定のルールがありますので、ルール通りに記述しないと検索エンジンは構造化データと認識してくれません。
文法を間違うとエラーとなりどんなに大切な情報であっても、サイト運営者の意図通りには表示されません。
Schema.orgによるルール化
一定のルールが検索エンジンごとにバラバラだと、Google検索ではリッチスニペットが表示され、Yahoo!検索では表示されないというのは問題です。
そこで、検索エンジン大手(Google Yahoo Bing)が共同でSchema.orgを立ち上げルールを作っています。
「Schema.org」の詳しいことは日本語訳したサイトがありますので、schema.org 日本語訳で確認して下さい。
サイト内では「schema.org」に従った記述方式として、「microdata」の使い方を説明していますが、htmlを直接修正する必要があり、最近は「JSON-LD」による記述の方が簡単で、WordPressサイトでも容易に構造化データをマークアップできるので「JSON-LD」を使う方が多いようです。
「JSON-LD」については【完全解説】構造化データ(schema.org)はJSON-LDで書こう!に詳しく解説されています。
構造化データマークアップを簡単にできる「データ ハイライター」
「Schema.org」を見て『自分には無理!』と思った方もいるかもしれません。
リッチスニペットは検索エンジンのユーザビリティを高める為にも、推し進めたいという意図が検索エンジン側にあります。
ウェブマスターが簡単に構造化データマークアップに取り組めるようにするのも、その一環です。
Search Consoleの機能に「データ ハイライター」が付いています。
この機能を使うといとも簡単に構造化データマークアップをすることが出来ます。
手順はこんな感じです。
- Search Consoleにログインし、構造化データマークアップをしようとするサイトを表示させて、左サイドの「データ ハイライター」をクリックします。
- リッチスニペットを表示させたいページのURLを入力し、表示させる項目を選択します。
ここでは[商品]にしました。
- 表示させる項目に必須のタグを本文でドラッグします。
- 表示させる項目と内容の確認をして[公開]ボタンを押します。
- Search Consoleの管理画面に戻り「データ ハイライター」の設定内容が表示されています。
次にクローラーがやって来てからこのページがインデックスされますが、リッチスニペットが表示されるかどうかは検索エンジンが決めます。
まとめ
アクセス増加の効果があると言われるリッチスニペットについてお伝えしました。
ただ、構造化データマークアップを行ったからと言って、必ずリッチスニペットが表示されるとは限りません。
リッチスニペットを表示させるに相応しいサイトでなければ、表示しないようです。
(検索順位が1位とか2位になるサイト・・・とか?)
大事なことは、まずはコンテンツの充実が優先ですね。その上でリッチスニペットの設定を考えましょう。
気をつけたいのは、内容が伴っていない構造化データマークアップであったり、リッチスニペットを利用した不正行為です。
- リッチスニペットに該当するコンテンツがページ内に無い
- 表示される画像がコンテンツとは関係がない
このような行為はペナルティを受ける恐れがありますので、正しい運用を心がけましょう。
スニペットとは・・・?
以前スニペットについて書いた記事があります。

そもそもスニペットって?
スニペットには
meta name=”description” content=”ここにスニペットに表示したい内容を記入”
上のようにメタタグに記入した文章が掲載される場合と、検索エンジンが本文から抽出した文章が掲載される場合の二通りがあります。どちらを掲載するかは検索エンジンが決めることで、自分で決めることはできませんが、「name=”description”」の文章がサイト概要を適格に表示しているかチェックしておくべきです。
htmlサイトでは直接テキストを入力しますので、もし、改善したい文章になっていれば、外注先に指摘して修正してもらいましょう。
WordPressのようなCMSで作ったサイトでは、自動的に本文の最初の部分が「name=”description”」に反映されるようになっています。その文章を改善したい場合は、本文を修正するか、プラグインの「All In One SEO Pack」で本文の文章とは別の文章にすることもできます。
時間のある時に、自サイトのページをチェックしてみるのも、サイトにお客さんを集める方法のひとつです。
「name=”description”」のチェックは、自サイトのページを開いて右クリックで「ソースを表示」です。
[追記]2017.06.30
リッチスニペットのペナルティについて、海外SEO情報ブログに興味ある記事が掲載されました。
》》「スパム行為のある構造化マークアップ」の手動対策を受けてもランキングは下がらない、ただしリッチスニペットは消滅する
[追記]2018.05.17
リッチスニペットからリッチリザルトに名称が変更され、新たなツールが公開されています。
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